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無料のPCゲーム録画ソフト「ロイロゲームレコーダー」雑感

date: 2013/09/11 22:58
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ここ数日、ゲーム系のネットメディアで取り上げられているPCゲームの録画ソフト「ロイロゲームレコーダー」を、試しに少しだけ使ってみました。
設定が簡単で負荷も低く、何しろ無料なので、「小難しいことはわからないけれども、自分のゲームプレイをとりあえず録画してみたい!」という層にはオススメできるソフトウェアでしょう。


「ロイロゲームレコーダー」雑感

「一般的なキャプチャーソフト」と「OBS」の違いと、それぞれの方法に存在する負荷について

最近の自分の録画環境は、長年使っていたキャプチャーソフトである「Fraps」や「Dxtory」から、ストリーミング配信ソフトである「Open Broadcaster Software (OBS)」のローカル保存機能へと完全に切り替わっています。
どちらもDirectXで描かれた画を撮影し、最終的に動画として出力するという意味では全く同じ機能を持つわけですが、ユーザーにとっては別物として考えた方がわかりやすいでしょう。

「一般的なキャプチャーソフト」は、映像に対する圧縮(エンコード)をほとんど行いません。
実際には大抵のソフトにおいて独自の圧縮がかかるのですが、それでも録画時の負荷はかなり低く、軽快な動作が特長です。
また、圧縮されないということは出力される動画も元映像と変わらずキレイなわけです。
ただし当然、動画のファイルサイズはかなり巨大になってしまい、例えばDxtoryであれば1時間の撮影で100GBを超えるのが常でした。
ここまで来るとデータをハードディスクへ保存する転送速度がネックになってしまい、かえって負荷が高くなる場合もあります(Dxtoryはそれを回避するために分散処理が可能)。

一方の「OBS」ですが、これは元々はストリーミング配信を目的としたソフトウェアです。
配信と同時にローカル側にその映像を保存する機能が備わっていて、自分はそれをキャプチャーソフト代わりに利用しています。
キャプチャーソフトとの一番の違いは、配信(録画)と同時にH.264エンコードが行われる点で、これはPCにそれなりの負荷をかけますがファイルサイズはかなり小さくなり、1時間の撮影でも数百MB程度に抑えることができます。
ただし、高い画質を得るためにはエンコードの設定で適切なビットレートを与えてやる必要があり、ゲームごとの微調整が絶対に必要となります。

そこへ登場した「ロイロゲームレコーダー」

「ロイロゲームレコーダー」はキャプチャーソフトに分類されるわけですが、Motion JPEG(コンテナはAVI)の採用により、唯一最大の弱点であったファイルサイズをおさえる部分もクリアしています。
同様の特長を持つ先行製品としては「Bandicam」がありますが、そちらは無料での試用にいくつか制限があるので、その点では無料で制限無くすべての機能が使えるロイロの方がユーザー受けはいいでしょう。

以下は、「War Thunder」のベンチマークを利用して各ソフトを使った場合の負荷を比較した表です。
出力設定は1280×720(30fps)で統一、画質に関してロイロは品質60、DxtoryはYUV420、OBSは10000kbpsをターゲットにしています。

「War Thunder」ベンチマーク比較(約4分のデモ): Pacific war (day)
ロイロ Dxtory OBS 非録画時
平均fps 99.6 103.8 119.6 123.2
最小fps 63.1 78.6 86.8 93.7
スコア 22677 23628 27215 28046
ファイルサイズ 299MB 6.53GB 23.8MB
映像ビットレート 8518kbps 663559kbps 655kbps

映像の内容によってビットレートが可変するOBSは参考数値とするとして、直接の競争相手となるDxtoryと比しても遜色ないスコアであり、その上ファイルサイズを20分の1程度でおさえられるのには驚き。
この表だけを見るとイマイチな成績に思えるかもしれませんが、何せDxtoryとOBSは長く使っている分だけ設定を煮詰めています。
ロイロを使えば、そういう複雑な設定をせず簡単にこの結果が得られるわけで、初心者にとってはかなり魅力的なソフトのはずです。

なお、当初は「GRID 2」で試すつもりだったのですが、ロイロだけ上手く動作しなかったため断念。
Codemastersのゲームはキーボードの動作が制限されることや、Steamオーバーレイとの競合などいくつか複合的な原因によるものだと考えられます。
この辺は、ソフトが成熟することで解決することを期待しています。

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個人的に気に入ったのは、数少ない設定項目の中にある「フレームレートの表示機能」で、fpsだけではなく録画の経過時間も表示してくれます。
特にWalkthrough動画を作っているプレイヤーにとっては有益な機能でしょう。
フォントがダサいのはご愛嬌。

総評

謳い文句に偽り無く、「お手軽・低負荷・きれいでしかも無料」なキャプチャーソフトでした。
ゲームプレイ動画に興味はあったものの、ソフトの価格や設定の難しさから敬遠していた人にとっては、間違いなく最善の選択肢になるでしょう。

一方「Fraps」「Dxtory」「Bandicam」などをすでに使いこなしているユーザーにとっては、オプションの少なさから、それほど魅力的なソフトには映らないでしょう。
またファイルサイズがおさえられると言っても、数百時間単位の長回しの撮影に向いているほどまでは小さくならないので、「OBS」の保存性にも適いません。
ただしDirectXの撮影に関しては相性の問題が少なからずあるので、覚えておいて損はないと思います。

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