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人の死と、その歴史に触れる「The Cat and the Coup」

date: 2012/01/17 23:23
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Steamで無料配信中のゲーム、「The Cat and the Coup」をプレイしました。
1951年から53年までイランの首相であったモハンマド・モサッデクの死に際し、そばにいた猫となって、彼の走馬灯のような人生を振り返る旅に付き添うアドベンチャーゲームです。


猫となって彼を導くというゲーム性も確かにあるにはあるのですが、どちらかと言えばこの独特のグラフィックと全体の雰囲気を楽しむ感じのゲームになっています。
「これが噂の、イヌカレー空間か!?」というような強烈なヴィジュアルには、誰もが興味を惹かれ、深く印象に残るはずです

1963年3月5日に彼が死ぬ瞬間から物語は始まり、徐々に時間を遡っていきます。

1953年にアメリカ政府、イギリス政府が画策したCIAによる皇帝派クーデター(1953年イランクーデター)によってモサッデグなど国民戦線のメンバーは逮捕され、モサッデグは失脚した。その後、3年間の投獄を経て自宅軟禁となるが軟禁中に死去。

モハンマド・モサッデク – Wikipedia

ここでようやく、タイトルの「The Cat and the Coup(ザ・キャット・アンド・ザ・クー)」にある「Coup」が、「Coup d’État(クーデター; 仏)」の「Coup」であることに気づかされます。
ゲーム中のテキストだけではよくわからなかったことも、別途自分で調べることで演出の意図などが見えてくるようになります。

こういう作り方をすると、どうしてもモハンマド・モサッデクに感情移入してしまうため、作者による思想誘導やプロパガンダ的な使われ方をする危険性がありますが、プレイ後に興味を持って自分で色々調べてみるのは有意義なことでしょう。

「雰囲気のある」ゲームです。無料で配信されているので興味がある方は是非プレイしてみてください。

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