この記事はいかがでしたか? 感想お待ちしています!
date: 2011/11/05 23:00
| category: inMomentum
セルビアのDigital Arrowが開発した一人称視点のレースゲーム「inMomentum」。
本作はUnrealエンジンを使用していて、FPSのレースModのような独特な疾走感と浮遊感を兼ね備えたゲームです。
幾何学的なオブジェクトや鮮やかな色彩が非現実的な美しさを演出していて、高速なゲームプレイにとてもマッチしています。
コースに配置されたチェックポイントを通過し、ゴールを目指します。
コースの足場は宙に浮かんでいて、落下した場合は最後に通過したチェックポイントから再スタートとなります。ただし時間は巻き戻らないため、タイムアタックをしているならばリスタートしなくてはいけません。
基本的には、前方に走るか「通常ジャンプ」だけで加速します。ただし最高速には上限があります。
垂直な面の近くで「壁ジャンプ」をすると上方向にベクトルが与えられ、高さを稼ぐことができます。また難易度Impossible以外では、壁ジャンプ中にもう一度ボタンを押すと空中ジャンプが可能です。このカウントは別の壁(※平行に設置された壁は、間が離れていても同じ面として扱われる)か、地面に触ることでリセットされます。
破壊可能な障害物は、対応する装置に「ショット」を当てることで消すことが可能です。
どちらのジャンプも、地面や壁にショットを当てたときに発生する爆風を利用することでより多くの加速が得られます。ただしこれはUnrealエンジンの仕様であり、ゲームとして意図された動作なのかはわかりません。
また、慎重な操作をしたいときに有効な「スロー」と、ジャンプのタイミングを整えたいときに使える「下降」にはエネルギーを消費します。レティクルにもなっている円グラフがエネルギーゲージです。
ゴールに到達すると自分のタイムと、そのコースと難易度の組み合わせにおける世界トップ10の成績表が表示されます。
なんか日本人っぽい名前だなと思ってSteamコミュニティーを調べてみたところ、このうちの半分が日本人でした! 何それ世界狭い。
今後も追加される予定で、ユーザーが作れるようにもしたいとのこと。
壁ジャンプと二段ジャンプで得られる高さはCasualが最も大きく、難易度が上がるにつれて低くなっています。高さが減るということは当然横方向の到達距離も短くなります。
また、難易度Impossibleでは二段ジャンプができません。
「パルクール」という言葉は、YouTubeの動画をはじめとして「Assassin’s Creed」「Mirror’s Edge」のようにゲームのアクション要素としても取り上げられ、ここ数年で意味が知られるようになりました。
個人的にMirror’s Edgeをプレイしていて気になったのは、アクションの予備動作と事後動作の硬直時間の長さです。
ゲーム中とはいえ、数十kg単位の人間の体重を移動させる運動量を生み出す(あるいは吸収する)わけですから、手や足を振ったり身体のばねを使ったり、十分な弾みをつける必要があります。当然のことと言えば当然のことなのですが、リアル志向のゲームにおいてパルクールを再現しようとすると「こういう間が必要になるのか!」と気づかされたわけです。それと同時に「もっとアクションが簡単に、スムーズに決まるシステムなら気持ちいいのにな」とも思いました。
そういう感想に至った(至ってしまった)のは、自分が過去にスポーツ系FPSをプレイしたことがあったからなのだと思います。
TF2やQuake・UT・Warsowなどのゲーム内の物理法則は、現実のものとはかけ離れています。その上ゲーム内で使えるテクニックは、ストレイフジャンプやバニーホップをはじめ、壁蹴りやダッジング、ロケットランチャーやグレネードランチャーの爆風によるジャンプ(ロケジャン)など、スピードや時間を犠牲にすることなくオンタイムで出せるものばかり。
Mirror’s Edgeのアクションを「よいこら……どっこいしょっと!」という風に長く感じてしまうわけです。
さて話は本作、inMomentumについて。
前述の通り、カテゴリーこそ「レースゲーム」になっているものの実際にはスポーツ系FPSのレースModやジャンプModと言った方が雰囲気は伝わりやすいでしょう。この手の高速なゲームプレイは、慣れてくるとプレイヤーキャラクターを完全にコントロールできるようになり、それが快感に繋がります。
この感覚が、何かのオマケではなく「単体のゲームとして楽しめる」ということと、低価格で「初心者への間口を開いた」ということだけでも、意義がある作品と言えるでしょう。
いろいろ未完成で不満はありますが、それを補えるだけの爽快感・充実感があります。
最高速をキープしながら狭い路地を抜けられたときは最高に気持ちいいですし、遠くの壁に向かって長い距離をジャンプするときには鳥肌が立ちます。
それと同時に、ルートを変えたり加速ポイントをずらしたりと試行錯誤することが必要で、ハイスピードレースならではの0.1秒を縮める楽しみが、ちゃんと根底にあります。
レースMod好きなら要チェックの一作です。
recent comments