entry

何かが惜しい、「Shift 2 Unleashed」レビュー

date: 2011/07/26 22:13
|

「Shift 2 Unleashed」は、タイトルから「Need for Speed」シリーズの文字が外れているものの、「Need for Speed: Shift」の後継作です。
デベロッパーとパブリッシャーの区別がついている人ならご存知のとおり、EAから販売されているNFSシリーズはタイトルによって開発元が異なります。
NFSといえば「Undercover」や「Hot Pursuit」のように「ストリートレースで警察との追いかけっこを楽しむもの」という認識の人も多いと思いますが、この「Shift」は王道中の王道、レーシングスペックの実車を実在するクローズドサーキットで走るレースゲームになっています(この辺りがタイトルからNFSが取れた理由なのでしょう)。


最近自分がプレイしていたレースゲームは、オープンワールドでカーライフを楽しむ「TDU2」・オフロードメインの「DiRT 3」・シミュレーター色の強い「F1 2010」と、どれも変化球ばかりでした。
それもそのはず、PCのレースゲームで「Shift 2」のような直球を投げてきた大作ゲームは「Race Driver: GRID」以降なかったのです。そしてこれからも「GRID 2」まで出てくることはないでしょう。
豊富な車種と世界各地の有名サーキットを多数収録したレースゲームといえば、PS3には「GranTurismo 5」が、Xbox 360には「Forza Motorsport 3」があります。しかしPCにはこの2つに並ぶだけのポテンシャルを持つゲームがありませんでした。
あのGRIDでさえ収録車種数は50以下。ゲームの質としてはGRIDも負けていないとは思うのですが、いかんせん量がたりません。

ここに名乗りを上げたのが、この「Shift 2」と言えます。
収録車種数は約150サーキット数も約50と多く、そのチョイスもなかなかのものです。
パガーニからはゾンダの後継「ウアイラ」が、ランボルギーニからはアヴェンタドールの前身とも言える「レヴェントン」が、もちろんEAが独占契約を結んでいるポルシェはRUFチューナーではなくポルシェブランドが収録されています。残念ながらフェラーリはありませんが、それ以外はTDU2やGRIDの上位互換と言えるでしょう。
サーキットも鈴鹿をはじめF1で有名なコースがいくつか入っていて、モータースポーツファンとしては大満足です。

手堅くよく出来ているという印象を受ける一方で、物足りなさを感じることも事実です。
アクセルを踏み込んだときやブレーキをかけたときに過剰に前後するカメラ、ヒットしたときに画面が白黒になる演出などは、リアル志向の本作においてはマイナスポイントとして評価しなくてはいけません。
前作Shiftで感じたグラフィックの粗さ(アンチエイリアスのかからなさ?)は今作でもそのままで、これは自分の環境のせいなのかと思いましたが、他のサイトのスクリーンショットを見てもやっぱりギザギザ感があったので仕様なのでしょう。
結局のところ「すごくいい線いってるんだけど、惜しい」という感想で、しかもこの惜しい部分を直すにはゲームエンジンから変えないと無理なはずです。つまりShiftシリーズがGTやForzaシリーズに追いつくというのは、現実的な話ではないのだと思います。
期待していたような大作ゲームにはなりませんでしたが、メインプラットフォームがPCのプレイヤーが押さえておくべきタイトルであることは間違いないでしょう。ただし家庭用ゲーム機メインのプレイヤーには素直にGTやForzaをオススメします。

関連するリンク

関連する記事