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ゲーム「The PATH」のストーリー考察と感想

date: 2009/10/12 18:10 | update: 2010/03/10 15:46
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この記事は「The PATH」のネタバレをかなり含んでいます。未プレイの方はご注意ください。


実は、「考察しよう」という姿勢は無意味、という考察

「The PATH」を一通りプレイしてみて、まず「衒学的」であると感じました。
つまり、「こうすればプレイヤーが怖いと感じるであろう」とか「こうすればなんだか名作ゲームのような雰囲気が出るだろう」とか、演出手法を第一にしている印象です。これは決して悪いことではなくて、ここから生まれる(良い意味での)居心地の悪さとか不気味さ、幻想的な雰囲気などがゲームを良い方向に導いています。

ただ、はっきり言ってストーリーに論理性はありません。
よって、このゲームを真剣に考察しようというのは無意味でしょう。
もっと気楽に「実際にプレイしてみて雰囲気を楽しみ、『The PATH』とは何だったのかをボーッと考えるゲーム」だと、とらえています。
というわけで、以下は個人的な解釈です。

童話「赤ずきん」との対比

赤ずきん (POP WONDERLAND) (大型本)

「The PATH」は童話「赤ずきん」をモチーフにしています。
赤ずきんと言えば有名なのは「グリム童話」のものでしょう。

  1. 赤ずきんと呼ばれる女の子がいた。彼女はお使いを頼まれて森の向こうのおばあさんの家へと向かうが、その途中で一匹の狼に遭い道草をする。
  2. 狼は先回りをしておばあさんの家へ行き、家にいたおばあさんを食べてしまう。そしておばあさんの姿に成り代わり、赤ずきんが来るのを待つ。
  3. 赤ずきんがおばあさんの家に到着。おばあさんに化けていた狼に赤ずきんは食べられてしまう。
  4. 満腹になった狼が寝入っていたところを通りがかった猟師が気付き、狼の腹の中から二人を助け出す。
  5. 赤ずきんは言いつけを守らなかった自分を悔い、反省していい子になる。

余談ですが今改めて考えてみると、何故狼は道中で赤ずきんを食べずに先回りをしてまでおばあさんの家に行ったのか、疑問に思います(仮に2人とも食べたかったのなら、赤ずきん→おばあさんの順で食べればよいだけ)

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「The PATH」との差異は、

  • 赤ずきんは6人いる。
  • 「狼」は本物の獣である「オオカミ」とは限らない。
  • 赤ずきんは「狼」に出会った直後に瀕死の重傷を負う。
  • 猟師は出てこない。
  • かわりに案内役として白い服の少女が出てくる。

「The PATH」における「狼」

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現実の「狼」は、野生生物としての怖さを持っているとわかっていながらも、何だか格好良く思える魅力的な存在です。これと同様に「The PATH」における「狼」も、赤ずきん達の「畏怖と同時に憧憬の対象」なのではないでしょうか。

それは時に狼人間であったり、男性であったり、同年代の女の子であったり……。

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狼に出会った後、赤ずきん達は全員おばあさんの家の前で倒れています。いや、はたして本当におばあさんの家に辿り着いたのでしょうか。おばあさんの家の中で見たものは全て、死ぬ間際の走馬灯のようなものだったのかもしれません。

6人の赤ずきんと1人の白い服の少女

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6人の赤ずきんの物語を見終わり、1人ずつ減っていった最初の部屋に戻ってくると、今まで案内役だった白い服の少女が操作可能になります。ただ、ここまでの赤ずきん達の悲惨な結末を見ていると、この白い服の少女がオイシイところを持っていくような気がして少し不愉快になってしまいます(笑)

6人は、それぞれ性格も嗜好も異なっていました。
しかし、キレイ好きだったり、夢見がちだったり、時に不安定で、少し悪いことに興味があって、おとなしかったり、無邪気だったりという多面的な性格は、程度の差こそあれ1人の少女が単体で持ち合わせているものでしょう。6人はその例示だったのかもしれません。

少し飛躍して、「6人の赤ずきんなんてものはいなくて、最初から1人の白い服の少女しかいなかった」と考えるのも面白いでしょう。おばあさんの本当の孫はこの少女だけだった、とか。
「赤ずきん」の物語を思い出してみると、この6人の出来事を教訓に、白い服の少女の段では「狼に出会わないようにおばあさんの家に行け」ということなのかもしれません。

ゲームはここで終わりです。暗い雰囲気、先の読めない展開、不気味な音楽がとてもよくマッチした、ゲームというよりは良くも悪くも芸術作品でした。

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まあ、本当のことを言うと、全然理解できなかったんですけどね!

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7 responses

/#136

date: 2009/11/04 11:36:35

白い子が猟師なのでは?
アイテムに銃やナイフなどあって、たぶんおばあちゃん【おばあちゃんにばけた狼?】のお腹をナイフで切って六姉妹を救出したんだと思います。だから最後服に返り血がついていたんだと…。

bami /#139

date: 2009/11/05 00:21:16

そういう解釈も新しくて面白いですね。

mao /#167

date: 2009/11/14 19:04:01

私は白い服の子が本当の孫で、6人の女の子達は狼だったのではないかと思います。
白い服の子は狼(6人の女の子)がおばあさんを狙ってるのを知って、それぞれを倒してたのだと解釈してます。
それで、最後はおばあさんの安否を確認して終了…。
よく見ると、最後の場面…おばあさんのベッドの上の壁に額縁があって、そこに飾られている写真の子って白い服の子だと思うんですよね。…あくまで私の解釈ですが;

bami /#170

date: 2009/11/15 03:45:09

その額縁に関しては、実際にプレイするとわかるんですが、それぞれの回でおばあちゃんの部屋に入った女の子の写真に変わっています。赤ずきん(もちろん狼に会わなかった場合)と白い服の子の計7パターンですね。
普通孫が複数人いたらその全員の写真を飾ると思うので、枠に1人しか写っていないということも考察のヒントになるかもしれません。

詳しくは、是非買ってプレイしてみてください!

satofumi /#1527

date: 2011/02/19 15:56:49

私もプレイし、クリアしました。
…なんというか、感想を伝えるのが難しい作品だと思いました。

bami /#1548

date: 2011/03/07 12:47:39

万人にオススメできるかと言われると難しいですが、個人的にはこの独特の雰囲気が気に入っています。
プレイ後のモヤっとしたこの感じは、なかなか体験できる感情ではないですよね!

NIKOMORO ―動画紹介とレビューとかをするブログ― /#911

date: 2010/07/10 15:55:01

【考察】The PATH 続き

世の中にはいろんな考え方の人がいるなー、と感慨深い思いに浸ってます。
どうも僕です。

今回も前回と同じ方のブログを紹介しようと思ったんですが、
内容が「感電死」のこと…